2010/10/10 コミックシティスパーク内にて開催されましたX-dayにて刊行させて頂きました、
ゼノギアス二次創作小説本 【帰る処】(あらすじページ
こちら
2011/2/13 ゼノシリーズオンリーイベントXenoXX -ゼノックスクロス-にて、
続編を新たに刊行させて頂……きました!

ゼノギアス二次創作小説本 告知・宣伝用ページ

 シグルド×ラムサス 女性向け小説本 

 

    

「あのゲブラーの将校……あの男は何者なんだ?」

「名前は、カール……カーラン・ラムサス。ゲブラーの総司令官です」

彼が抱いたひとつの理想

その下に集結した、〈エレメンツ〉と呼ばれた同志達

『シグルド!何故この国を捨てる!?
俺達の理想国家実現の為、力を貸してくれるんじゃなかったのか!?」


一度はそれぞれの道を選び歩き去った者達が、12年の時を経て、
今また同じ地を踏んでいた。

「選りに選って、お前とここで会うとはな」

「なんなんだ、お前ら。今頃ガン首揃えてゾロゾロと」

「かつてのエレメンツ全員がこの地にいる訳ですね」

シグルドが十余年ぶりにラムサスと直接の再会を果たしたのは、
彼が彼の戦いに終止符を打ち、一切合切を失った後だった。

シグルド自身が直接顔を合わせ、言葉を交わさなくとも、
彼の事は周囲から聞いていた。

「そう言えば……、メルカバーから救出された人は、その後どうです?」
「はい。最初は自分を失っていましたが、もう大丈夫でしょう」


扉の外で立ち尽くしていたシグルドを、
ラムサスは渋々といった表情で自ら扉を開け迎えた。
「嫌がらせか?」
 シグルドは俯いたまま、ぶっきらぼうに言い返す。
「見舞いだ」

それぞれの道を正面に見据え、真っ直ぐに歩いていた。
その正面に互いの姿を捉え、
別の方から来た者同士が出会い、離れ、また別の方から。

「全く……いい加減な奴だ」
 呆れた色の声を、ぽん、と手渡しに寄越すように。
後には特別な会話も無かった。
二人の間にはあの頃と同じ空気が、
静かにゆらゆらと潅がれ漂っていた。

二人は笑いあって言う。

「全然変わっていないな」

全く同じ、心地の良い空気の中で。

異質な、空気の中で。

垂れた足をゆらりと動かす。
そこに沈殿していた泥が、ふわりと舞った。


離れ、出会い、

そしてまた、別の方へ


「何処へ」
 
シグルドの問いかけに、旅人は足を止めた。
振り向かず、夜空を仰ぎ見る。

「分からない」


同じ場所に居て、同じ風を受け、

「今日は、風が」
 シグルドも、夜空を見上げて目を細めた。
「そうだな。良い、陽気だ」


 星も道を指し示してくれるだろう。
また、逢えるだろうか。



―――いつかまた歩き始めるのだろう。

―――それまでは、ここを――

House and Home――

2011.2.13 発行予定――

――

 

シグルド×ラムサス小説本 「帰る処」 続編

「House and Home」  100円 シリアス SS 2編 + 中編 1編 + おまけ(ギャグ寄り) 全年齢対象

全て書き下ろし A5コピー本 16ページ 

文 ぽぽ子

 

販売終了 在庫に関して



 ←前作

帰る処関連気分で何作品か、書いております。

巡り合わせ シグラム出会い
キャットファイト おうちに連れて帰ったものの… (暴力表現有り)
・帰る処 オフ本に掲載
・幼子 オフ本に掲載

Birth Trauma シグラムデート 幼子翌日ということにしても…
トマトプディング カールが風邪ひいてプリン食べます プィ…
・ここの時間に当たる辺りにも一編くらい書いてみたいです
・牧羊者の僕(しもべ) オフ本に掲載
↓12年後
・House and Home と、なります

 

 

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