分離

 

内臓全てが異物であるかのように、嘔吐感を引き起こしている。生命を維持する鼓動は騒音だった。呼吸音も然り。
脳が既に、生きる事を否定しているのか。それでも駆けずり回った。もがき、のた打ち回った。
体液のように生暖かくまとわり付く、何か、暗いもの。飲み込まれては、本当に命が危ぶまれる気がして、恐ろしくて堪らない。膝が震え、視界が霞み、それでも逃げ惑った。
気が付くとすぐ目の前で、己をその暖かい暗闇で包み込もうとしている。
また向きを変え、駆けた。何度逃れようと駆けても、目の先に。
「怯えなくて良いのよ」
遂に動かなくなった足を投げ、雑音を聞きながら考え巡らす。何故。何故逃れられない。
「怯えないで。私がいつも貴方と居るでしょう?」
逃がれようとしていたのは何だったか。後ろを振り返る。暗闇が広がっている。そうだった。ずっと、この女を求め駆けていたのだ。何度も向きを変え、息を切らしながら。
「ミァン……、ミァン……!」
絡み付くような生暖かさにすがりつき、思いのままに泣きじゃくった。
「見てくれ、ミァン。見ていてくれ、俺を!」
屈服したように懇願を繰り返す。
「いいのよ、カール。私が傍に居るわ。いいの、それでいいのよ」
気が狂いそうだ。乳房にむしゃぶり付きながら、そればかり案じ続けた。気が狂いそうだ。気が狂いそうだ。
気が狂いそうだ。

分離 終


毎度電波で載せていいのかチラシの裏に書くべきなのか……

ラムミァンが好き過ぎて気が狂いそうです!
ゼノをシリーズとして見ても、ミァンがぶっちぎりで最強に怖い!
中でもラムサスの恋人としてのミァンが怖すぎて。女で母でって何なの…勝てる気がしないよ…
ラムミァン……ドキドキ……得体の知れぬ恐怖を感じますw
楽しいの私ばっかりですみません。好きなんです、んもうっ \ラムミァン!/

2011.4.19