約束

 

同族ならば、分かり得ているはずだ。一夜限りの行為、それが何夜に続いたとしても、その夜もまた一夜限り、と。夜が明ければ、人の在るべき、生物として在るべき生き方へと戻り、そして二度とその夜には戻らない。二人共々の同条件として定められているとの認識での、行為であると。


熱に浮かされたように目を細めるラムサスの先にはスタインが居た。その二人の間を隔てるように、ラムサスの膨張したペニスが起立し、スタインの手の動きに合わせて揺れている。通常、排便に使われる場所が、スタインの手業によってまるで女性のそれのようにラムサスの性器一部と化していた。
スタインはしなやかな動きで孔を指の腹で舐る。広げ、ほぐし、擦る。それはラムサスに心地良い快楽をもたらし、しかし決定的な快感には遥かに遠く届かない。
ラムサスは自身の手を伸ばし、寒々しく揺れる他なかったペニスへ触れ、握り込んだ。上下に扱くと、自分の手だというのに、身体が驚いたかのようにビクリと跳ねた。
「あ……、ぁく……っ」
喘ぎ声さえ漏らしながらペニスを扱き自分に快楽を与えているラムサスに、スタインは小さく笑う。
「イザーク……、」
気付いたラムサスはスタインに再び視線を向け呼びかける。
「イザーク、もう、挿れてくれ……」
スタインはクク、と喉を鳴らしながら微笑み掛けた。
「ここへ?」
孔を丸く、ぐるりと指の腹で撫でる。
「しかし、あなたはそっちを弄っているのも楽しそうだ」
ラムサスの手の動きは止まらず、上下を繰り返していた。
「ね、気持ち良いですか、こっちが」
スタインが指を引き抜き、指摘したそこへ手を添える。ラムサスは空虚に喘いで身じろいだ。
「イザーク」
名を呼ばれる男は愉快そうに目を細めた。
「分かってますよ、カーラン」
耳元で囁く。
「ほんの少しだけ……あなたを苛めてみたいと思っただけです」
そして身を屈めたスタインの側から物音が聞こえた。
「分かっていますよ。どっちも、ですよね。欲張りなカーラン」
「あ……っ……」
投げ出していた方のラムサスの手にイザークが触れ、もうひとつ、何か硬質なものが握らされる。瞳だけ這わせ、視界の端に確認する。
「ほら、こっちにも、欲しいんでしょう」
片手ではラムサスに代わって茎を扱きながら、強引に導いて行く。
「カーラン、ここに」
「違、ッあ……」
ペニスを象った無機質な玩具が、スタインの熱い体温を持った手の平と共に握り込まされ、ラムサスの空虚へ触れる。
「んっ……ん、ク、イザー…っゥ」
潤滑剤を飲まされた口は躊躇いの言葉ひとつ吐かずに、冷えた物質をゆっくりと飲み込む。
「あ、っ、ぁあ……」
「カーラン」
「……イザークっ」
内を満たした代替品はラムサスが待ちわびるていた肉壁を擦り上げながら進み、根元へ向かって段々と太くなる玩具の形状に合わせ、無情な程確実に快楽の領域を広げて行く。
「さぁ、ほら……ほら……」
「はッ、あァ……」
「ねぇ……ほら、気持ち良さそうだ……」
「イザーク…っう……」
「気持ち良さそうだ、カーラン……」
「っちが……っう、ゥ、イザー…ッ」
柔らかい声色に、ラムサスは目蓋を強く閉じた。
「気持ち良さそう、カーラン……あなたの気持ち良さそうな顔を見るのが……」
愛おしくてたまらないんだ。
スタインはラムサスの耳元にそう言い置いて、添えていた手を離した。
「動かして……自分で、良いように……」
ラムサスは薄く瞼を開く。言われるがまま、ゆるゆると手を動かし始めた。虚しくも身体は反応し、息は上がって行く。
「スイッチ。入れられますよ、ほら……ここで……強さも……」
内部で微かなモーター音が鳴り始め、玩具がカタカタと弱く振動を始める。スタインはクツクツと喉を鳴らす。
「あなたの、気持ち良いように……」
そして耳元で囁くのをやめ、上体を起こしてラムサスの胴へと跨る。下腹には既に隆々と勃起したペニスが存在感を持ってラムサスの方を向いており、まるで見せ付けるかのように、時折ビクリと跳ねる。
「大丈夫、こっちもちゃんと、私が気持ち良くしますからね……」
スタインは後ろ手でラムサスの裏側を、ツ、と擦ると、そこへゆっくりと腰を落として行く。
「カーラン、欲張りなカーラン……」
熱い中心へ先端がひたりと触れ、その瞬間、またビクリと跳ねたスタインのものは更に質量を増したようだった。身体を弓のように反らすと、距離さえ僅かに縮まり、反り返った裏側に浮き出た太い血管が、尚も血液を送り出しドクドクと脈打つのさえ確認できる。自ら誘うかのように感じるのは、ラムサスの錯覚でしかない。
「ッ、ァアアーーッ!」
甲高い声を上げたのはスタインだ。先端へ圧が一瞬掛かったかと思うと、スタインの肉をヌチヌチと押し割って内へ内へと飲み込まれて行く
「熱いッ、ァアッ、熱いチンポが私を貫いて……ッキますよ……っ!」
スタインの身体は一度後ろへ弓なりにしなり、すぐに跳ね返されたように戻ってくる。俯いた顔へ髪が掛かり張り付いて、それでも気にする素振りは無く、呻くような声と共に大きく息を吐き、腰を浮かせた。
初めはゆっくりとした動きで、ずるりずるり、と内壁で撫で行く感触をラムサスの身体へ刻み込む。
「カーラン、あぁ……っ、たまりませんよ……あなたの、この凶暴な……」



すごく途中
続き書きます…書きたいです…いつか……
ぽぽ子

 

 


スタインわからん…すまねぇ…
ただひとつ、スタインに関して私が言えるのは、ゼノキャラナンバーワンのアヘ顔隠語叫びやらせたいキャラだっていう